過去の取材

過去の取材一覧

  • 2018年5月20日(日)、名古屋・名演小劇場で行われた、 アルフォーズ・タンジュール監督とのスカイプ対談

    岡崎弘樹 アルフォーズ・タンジュール監督は私と同い年で、1975年生まれです。東欧のモルドバで映画の学位を得た後、シリアに帰って短編映画などを撮っていました。その後「アルジャジーラ・ドキュメンタリー」でテレビのドキュメンタリーを撮られて、今回初めて劇場版の映画を製作したんです。そうしたら、見事昨年の「山形国際ドキュメンタリー映画祭」(YIDFF)で最優秀賞(山形市長賞)を獲得しました。今後、益々新しい作品が期待できる監督です。

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  • 2018年5月19日(土)、名古屋・名演小劇場で行われた、 当映画の登場人物でシリア人作家、イブラヒーム・サミュエル氏とのスカイプ対談

    『カーキ色の記憶』
    タンジュール監督のカメラは、アサド体制に疑問を呈し、シリアを離れなければならなくなった人々の姿を追う。
    作家・サミュエルは、遠く離れたシャーム(ダマスカスの別称)の自然や街並、暮らしに想いを募らせる。芸術家・ハーリドは、「カーキ色は、上から被せて汚れを隠すための色」だと言う。体制を批判し弾圧されたアマーセルは、「シリア人には血球が3種類ある。赤血球、白血球、そしてカーキ色の血球」と語る。映画制作に関わるシャーディーは、国を追われ難民となった今でも作品を発信しようとしている。
    そして、シリアを追われ祖国に想いを馳せる者が、もう一人いる。誰あろう、アルフォーズ・タンジュール監督その人だ――。

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  • 5月19日(土)横浜シネマリンの上映後に行われた、 森達也氏×ナジーブ・エルカッシュ氏の対談

    森さん “実際の物を使って作ったドラマで、だからドキュメンタリーの可能性を示してくれている、色んな可能性を示せる作品でもあると、そういった見方をしました”
    ナジーブさん “全然イスラム主義じゃなくて、むしろ無神論とか、かなりの左派で、作家、音楽の人、アーティスト、そのようなまさに現代国家に貢献できる人たちが、刑務所に入れられたり、拷問されたり、そういうような感じですね”

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  • アフマド・マフフーズ・ヌーフ氏
    (アルジャジーラ・ドキュメンタリー最高経営者)
    登壇挨拶

    2018年4月14日 @アップリンク渋谷
    ※日本劇場公開に際し、マフフーズ氏が来日され、アップリンク渋谷で挨拶しました。
    本日はご来場頂き、誠にありがとうございました。私はこの映画の監督ではなく、アルジャジーラ・ドキュメンタリーという製作会社の代表です。本来なら監督自身がこの場にいればよかったのですが、私が代わって映画の演出や製作に関するご質問にできる限りお答えしたいと思います。

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  • 『シネマジャーナル』2017年10月

    仕事柄、シリア関係の映画はこれまで何本も観てきて、その都度悩んだり、悶々とした思いを抱えることが多く、あまり好んで観たくなくなり、そのうちシリア作品からは遠ざかるようになってしまった…。なので、この『カーキ色の記憶』も積極的に観たいとは思わなかったのだが、スケジュール的にこの作品しか鑑賞できるものが他になく会場に足を運んだ。

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  • NHK WORLD「シリア難民の声を広げる」

    シリア難民の声を伝える 樋爪かおり 2017年10月19日
    映画『カーキ色の記憶』に出てくるシーンは、観客を内戦下にあるシリアの現実へと引きずり込む。シリアでは2011年以来、30万人以上が命を落とし、600万人が家を追われた。何がこのような悲劇をもたらしたのか。難民一人一人の物語は何を訴えているのか。アルフォーズ・タンジュール監督の今作品は、このような問いに答えようとしている。

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  • ドキュメンタリー映画監督(「うたごころ」「with…若き女性美術作家の生涯」)の榛葉健(しばたけし)さんによる、タンジュール監督へのインタビュー

    美的センスと、世界一危険な場所になってしまったシリアを舞台に戦争や独裁の愚かさを告発する社会性という双方を兼ね備えた、際立って優れた映画。先日「物凄い映画と出逢った」と短文で書いたドキュメンタリー映画「カーキ色の記憶」が、今年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀作品賞を獲得しました。私自身が受けた衝撃からしても、相応しい受賞です。監督は、シリアから逃れて、現在はヨーロッパで暮らすアルフォーズ・タンジュールさん。激しい戦禍を被っている祖国の現在の街並みをドキュメントで描きつつ、同時に廃墟となった空間の中に象徴的な要素=絵画的な映像表現を入れ子の構造で繰り返し挿入して、極めて精緻な表現で、映画を更に高みへと昇華させています。

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  • カーキに勝る色はなし、なのか?―『カーキ色の記憶』

    ドキュメンタリー作家は、祖国を蹂躙する悲劇をどう扱えるのか? そのさいどんな道具を使えるのか? 作家はその身をどこに置くべきか?―問いの答えはつねに複雑だが、それを避けては通れない。シリアの場合はとくに、あまたの映像や意見の奔流によって事態はさらに複雑になっており、かつてそこまで複雑でなかった時代には連帯していた知識人たちがばらばらに分断されたことも、そこに拍車をかけている。

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  • 汎アラブ紙、監督インタビュー

    アルフォーズ・タンジュール監督、「難民とは、心理的にも人間としても辛苦の経験」

    シリアの戦争が終われば、さまざまな映画が、多様な視点でそれぞれの物語を奏でることになろう。過去6年間シリアで起こった嵐のような出来事や凄まじい戦いを落ち着いて整理することなしには、過去を見つめることは困難だろう。だが、中には待つことを好まない者もいる。彼らは、過ぎ去ってしまうかもしれない、一過性の、かりそめの状況に基づいて何かを語るわけではない。一時的、例外的な状況は、後からみればあまり重要な話ではないからだ。むしろ彼らは、この戦争の結末はさておき、今後も続くことが予想されるが故に今語るべき問題について語ろうとしている。というのも、それは、今の戦争が始まる以前に遡る根深い問題だからだ。

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